御殿場の秀逸な話

90年生まれのゲイから見た秀逸(言いたいだけ)な話。

御殿場の秀逸な話

tawarayama紀行文 中

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大分の湯布院や山口の湯田温泉のような観光客向けの温泉街ではなく湯治場が持つ鄙びた空気感、つげ義春の旅行記に出て来るような雰囲気、それが俵山温泉だった。

両脇に2階建木造建築の旅館が並ぶ、通りを歩き「町の湯」へ入る。こじんまりとしていたが、脱衣所と浴室内には住民と思われる高齢者でたくさんだった。
湯質について詳しくは分からんが、アルカリ性らしくスベスベとした湯で熱くもなかったので30分ほどゆっくりできた。
効能からか温泉街に来る前に火傷した左手中指の傷みも消えていたように思う。

風呂から上がり、温まった体で魔羅観音へと行くべき県道215をひたすら歩く。気温は低く肌寒いが天気が良く、周りも目に優しい緑色(GREEN HELL)で溢れているのでハイキング気分になる。しかし、何もない。コンクリートジャングルで生まれ育った私としては目新しく目に見える景色をカメラで切り取る。

温泉街から15分ほど歩くと、魔羅観音へとたどり着く。
山中にひっそりとしながらも存在感があり誇張した陰茎像がたくさん並び男としては複雑になった。触ってみると勿論硬かった。負けた。致しかたない。
小さな祠で線香を上げ手を合わせチンコが大きくなるように願う。ここで大事なのは平常時が大きくなるように願うことである。
来る前に行った温泉で大きなブツを見たことも関係してるかもしれんが、勃った大きさや太さよりも、平常時のアレの大きさが大事なのだ。パンツを履いた時にモッコリと存在感のある男らしさを俺は出したい。へへ。
そんな事ばかり考えてると、この願いも届かんだろうと考えると気が苦しくなった。胸が苦しくなった。心が痛くなった。なんだか体がきつい。酷い倦怠感に襲われ、このまま私は死ぬんかなと思い、急いで祠から離れる。恐るべし魔羅観音。ペニスの像の隣で最期を迎えとうないわ。

重くなった体で宿へ帰ると、夕食の時間18時30分に近くなっていた。急ぎ足で部屋へ帰ると布団が敷いてあったので、夕食が運ばれるまでゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロする。別に腹が痛いわけじゃない、とにかく怠いのだ。魔羅の呪いなのか。

夕食は質素ながらも拘りがあるようで、ふぐちり、刺身、漬物、ナマコ酢、鰈唐揚、茶碗蒸し、手羽元煮付と量が多く、懐石料理の要領で運ばれてきた。瓶ビールを飲みながら頂くが、急な眠気に誘われる。そのせいもあってか、〆の赤出汁と白飯があまり食べれず申し訳なくなった。

器を下げに来た女将さん曰く、私は湯疲れしたため飯が食べれないんじゃないかと口を開いた。湯疲れすると、人によっては体の悪い箇所が傷んだり、倦怠感と酷い眠気が起きる事もあるらしい。頷きながら話を聞く。

 

観音に行った際の倦怠感と宿へ帰った眠気は湯疲れだった、魔羅の呪いじゃないことにホッとしながら部屋の灯りを消し、横になる。時計は20時を指していた。

気づけば眠りに落ちていたんだろう、目が開けて時計を見ると23時を指していた。

再び目を閉じるも、眠気が来ないのでタバコをふかしたり茶を飲み眠気を待つ。しばらく経ち横になるも眠れない。眠気が来ない。無意識の中の無意識が邪魔しているようだった。なんだか、寝てしまうと今日が終わるようで寝れん。窓の外を見ると、今にも切れそうな街灯がつつましく暗闇の中で光っていた。

翌朝は早く起き、写真を撮りたかったので「眠気よ、来い」と強く念じ目を閉じた。時計の針は3時を過ぎていた気がする。

 

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