御殿場の秀逸な話

90年生まれのゲイから見た秀逸(言いたいだけ)な話。

御殿場の秀逸な話

衝動的大分旅行

ふと大分県に行きたくなった。

ふと温泉に入りたくなった。

「時間があるなら行けばいいじゃないか」と頭の中で誰かが呟いた。

ネットで切符を買うと安くなるらしく、8月8日の出発日を選択した8月6日の夜。

 

盆休み前なので人も少ないだろうと、湯布院へ乗り込んだが甘かった。あまちゃんだった。アジア系の観光客が闊歩しており、肌感では9割方アジア系の観光客。

日本人は土産屋のみか?と錯覚するレベル。

 

夏の陽射しに負けず、人の多さに負けず、街道を突き抜けて金鱗湖へと向かうが金鱗湖は朝、見るべきだった。

昼に見ても湯気が見えないのでただの湖だった。コレジャナイ感を抱えつつせっかく来たので、一眼レフでパチパチと写真を撮ったものの見返してみると、ただの湖。

 

湯布院駅から金鱗湖まで歩いたので背中を中心に汗ばんでいた。

これでは観光に支障が出ると判断し、最寄りの、たまたま目についた風呂屋へ行く。

 

服をセクシーに脱いだ。誰も居ない脱衣所で。

湯場には先客が居た。韓国人が友人同士で居た。それをオレは見た。

だって脱衣所と湯場の扉が開いていたからね。不可抗力なのだよ。ふふふ、とひとりでほくそ笑みながら湯場へ趣き、体を洗おうとしていると、韓国人の2人はシャンプーとボディーソープのボトルをしきりに見ていた。手に取ってまじまじと。

それを見て「シャンプーとボディーソープの違いが分からないのではないのか」と私は推測した。

目の前に置いてあるボトルには「頭皮に優しい!リンスインシャンプー」「ボディーソープ〜SOAP〜」としか書かれていない。

日本語が分からない場合、ボトルの判断に困ることは安易に想像できる。

仮に2分の1の確率で使用したとする。

正解すれば問題は無いが、失敗した場合。

すなわち「ボディーソープ〜SOAP〜」を頭皮に使用すると髪の毛の油分が消滅。パサパサの髪の毛でその日の過ごす、つまりパサパサの状態で観光をしなければならない。

パサパサな髪の毛を気にして楽しい事も楽しめず、被写体として写真を撮られる場合、表情はどことなくブルー。世界の終わりみたいなオーラを放つ史上最悪の観光日和になってしまう。

帰国した際には「景色は良かったが、髪の毛がパサパサになって観光どころではなかった」と思い返し、塗り返せない過去、旅行の思い出を引きずってしまい、ストレスから蕁麻疹が発症。人生に面白みを感じなくなり日々の生活が憂鬱になってしまうかも分からん。

人並みの優しさを持ち合わせている私は困惑している韓国人に対して、シャンプーのボトルを左に持ち、右手で頭皮を指差し「HAIR!ONLY!」と教えてあげた。

と、すると韓国人はすっかり安堵した表情を浮かべ「ありがとう」と述べ、洗髪を始めた。

それを見た私も聖母のような表情をした後、体を清め入浴。

真夏の日差しのもと入る露天風呂は地獄だった。苦痛のなかに光が見えた。

血が沸騰しそうになったので風呂から上がろうかと考えてるところに、先程の韓国人が体を拭き終えて風呂の方に寄り「ありがとう、さようなら」とお礼を述べて来たので、風呂から出るタイミングを逃し、なんだか辛かった。

 

ツイッター