秀逸な話

秀逸(言いたいだけ)な話。

御殿場の秀逸な話

送別会でのカムアウト

先日、会社を辞めた。

辞める際に送別会を開いてもらった。

去るヒトに対して時間とマネーを使うのはナンセンスだなと思うものの、9割近くの方が出席してくれて若干照れくさかった。

強制的な飲み会は嫌いだ!強制的な参加を促す飲み会も嫌いだ!と日頃言いまわっていたので、この送別会に出席してくれた方は真心的に、純粋無垢で私を送り出そうとしてくれていると受け取った。感謝。

 

飲み会がはじまってからは、泣いてるヒト、昔話にハナが咲いて懐かしむヒト、バカ話で盛り上がるヒト…the送別会のカオスでキュートな空気感。

 

飲み会も折り返し地点。

オフィシャル的な席移動タイム。

在職中にウルトラハイパートリプルフラッシュ規格で仲の良かった女性(以下ウルトラちゃん)の隣に座り「なんか、お互い寂しくなるねー」なんてグダグダ話をしていた。

していたのにシラフのウルトラちゃんは突如、顔色も変えずに「ねーねー、御殿場ちゃんって恋愛にあんまり興味無いじゃん?で、御殿場ちゃんって女性に興味無いじゃん?男のヒトが好きなの?」と甲子園球児もガン負けドストレートに尋ねてきた。顔色も変えずに。大事なことは2回言っとけ。

 

ウルトラちゃんとは単純に仲が良かったし会社を辞める時、相談にのってもらったり、アドバイスをもらったり、何かとお世話になった恩もあったので私も顔色を変えずに「女は興味無いよ。男が好きだよ」と答えた。シラフで。

いや、正確には答えたと言うよりスルリと口からこぼれた。

例えるなら、めちゃくちゃ美味しいカレーを口にした瞬間、思わず「おいしい…」と言葉が無意識的にもれる感じ。

カムアウトを受けたウルトラちゃんは「あ、やっぱり。そうなんだ。なんか周りの男の子と違うと思ってた。感受性が高かったり、誰に対しても優しいところとかね。」とキグルミの中にヒトが入ってるのは当たり前じゃね?的なニュアンスで受け止めてくれた。

口からこぼれるようなカムアウトに対して当たり前のように受け止めてくれた。

心が軽くなった。マジで。

私は他人に対して隠し事ができないような不器用男子なので、自分がゲイであることを意識的に隠す毎日は心の負担だったようで。

気づかない重さじゃないけど、軽く見積もっていた。気づかないように。そうじゃないと平常じゃいられなかったのかな。多分。

 

今回は一定の信頼関係があったから、こぼれるようにカムアウトできたし、相手も受け止めてくれたと思う。

カムアウトを終えてからは「どのゲイも同じように感受性が高い訳ではないし、みんながみんな優しいわけじゃない。ただ、高確率で肘から先、特に手首から先の動きがいやんいやんしているヒトは多いかもね。俺はしてないけどね。」なんて、冗談を言えるようなヒトと一緒に仕事ができて良かった。

お互い幸せでいよう。

 

カムアウトについて悩んでるとか、ゲイである自分を受け止めるのがキツイとか、周りの人に相談できないコトなどあれば話を聞いたりできるのでコメントくださいね。

 

・補足

カムアウトするのは良いよ!とも思ってないし、カムアウトしないヒトは無いな。とか思ってない。自分らしく、マイペースで。何事もタイミング。

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