遠方から友達のバンドがライブのため東京に来ていたのでライブハウスに足を伸ばした。
ふらっと1年に1回「暇やから」という理由で地元に遊びに来てくれるので、オレも「暇やから」という理由で飲み歩く間柄。
私が地元を離れたこともあり2年ぶりに会った。久方ぶりに会った友達は激痩せしていて目を疑った。
「結構キメたんか?炙ってるんか?注入してるんか?」と耳元でこっそりと聞くと、デカ盛りの摂取を控えただけで10キロ痩せたと大笑いしながら教えてくれた。
今まで食いすぎじゃ。
しかしながら、久しぶりに会った。
サヨナラの瞬間から時間は止まっていたけれど、面と向かうとまたその時間はサヨナラの続きとなり、それが何とも言えない心地良さだったりする。
転換中に流れていた曲がカッコよくてDJにバンド名を訪ねたところ、快く12寸のレコードを差し出してくれた。
DJやるならヴァイナルがカッコいい。
スピーカーから流れる音に質量がある。
単純にジャケットがデカくてアガる。
単純にレコードがデカくてアガる。
針を落とした瞬間、走るノイズの音にアガる。
教えてもらった70年代のアイルランドのバンド。
リアルタイムで新しい音楽が生まれるカルチャーを感じていたかったな。
1から生まれるんじゃくなくて、0から生まれるカルチャー。
あのバンドみたいなバンドがやりたい!
ではなく、こういう音を出してみよう。意外とええやん。ほんなら、こういう音で模索してみよう。振り返ったら新しいジャンルの音楽が生まれてました。パイオニア。
これからもずっと一緒やからな、ほんならな!と友達に別れの挨拶をしてライブハウスを後にした。
レコ屋に寄ろうと思ったが、耳鳴りがなんだか心地よく、上書きされたくなかったので真っすぐ帰宅した。