秀逸な話

秀逸(言いたいだけ)な話。

御殿場の秀逸な話

パスケース最高。

夢にまで見た念願のパスケースを購入した。

紛失のリスクを抑えるためにネックストラップ付きのナイロン製のパスケースを購入した。せっかくなので好きなブランドにしようと思いチャムスのネイビー×レッドカラーのパスケースを購入した。赤色は良い。

尼存で購入しパスケースが到着した瞬間には封を急ぎめに、しかしながら、子猫を撫でるように開け、ネックストラップを首から下げて狭い家の中をどこか自慢げにウロウロするなどして興奮を抑えることはできなかった。一応28歳男性ということは記載しておく。

尼存の翌日到着は大変便利。関東に住んで良かった。Amazonでは無く尼存。

興奮から一夜経った。さっそく試そうと思い、最寄り駅の改札に向かいICカード接触部分にパスケースを当てがおうとしたところ、パスケースは接触しなかった。空を見あげていた。

なぜか。ネックストラップが短すぎて背中を軽く前方向に折りたたまなければ、接触部分にパスケースを当てがうことができない事が分かった。痛い調整不足。これがプロ野球の一軍登録された選手であれば、明らかに練習の時点から調整不足。投手であれば棒球ストレートといったところで、監督およびコーチはその様子を見て「明日から二軍に行け」と声をかけて、投手は落ち込みの表情を隠す事ができない、みたいな事になる。

しかしながら、パスケースの出場選手登録の枠は1つであり、枠内にはネイビー×レッドカラーのパスケースが腰を据えているし、二軍降格なんてことはしない。なぜなら私はプロ野球選手でもコーチでも監督でもないから。

なので、背中を軽く前方向に曲げながらパスケースを当てがい改札を通り抜けることはできた。その場は凌いだ。凌ぐことができた。

改札を通り抜けた後、ホームまで歩き、ホームに備え付けられているイスに座り、ネックストラップを調整した。これで改札を通り抜ける際に背中を軽く前方向に曲げることは無くなり、「ははん、私は胸を張り意気揚々と電車に乗ることができますよ!」と鼻息荒く、背筋を伸ばしたまま改札を通り抜ける事ができる。つまり、パスケースは最高だった。パスケースがあれば人生が輝く。パスケースがあればストレス無く電車に乗る事ができる!と考えながら降車駅の改札を意気揚々と通り抜けようとしたら「残高不足です」の文字が改札の電子画面に表示されて人生は暗く落ち込んでしまった。

 

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