秀逸な話

秀逸(言いたいだけ)な話。

御殿場の秀逸な話

死んで生きるより、生きて生きる

ばあちゃんが亡くなった。

 

母ちゃんから「いま、電話いい?」ってLINEが来て「もしかしてこれは?」と思ったら、当たってた。

 

亡くなったのは今日。病院から老人ホームみたいな所に転所したみたいで、面会も複数人でできるってことで父ちゃんと母ちゃんが昼前に老人ホームに行ったらしい。全然喋れんけど、父ちゃんが会いに来た時に目をカッと開いてたらしい。元気といえば、元気。元気じゃないといえば元気じゃないみたいな。その様子を見て、まだ大丈夫そうやから弟は来週連れて来ようか、と父ちゃんは母ちゃんに話をしていたらしい。

 

面会が終わって2時間後におばあちゃんは亡くなっちゃったみたい。

 

ドラマとか小説みたいな、よくある話やと思う。たぶんね。息子に会えるまで、ばあちゃんはがんばってて、会えてホッとして緊張の糸がほどけて天国にいっちゃうみたいな。

 

葬式には参列せん。親も親戚も「帰ってこんでいい。あんたは生前会えたけん、大丈夫。帰って来た時にお墓参りしたらいいよ」と言うので、まぁ、そうか。みたいな。

 

なので、オレの中のばあちゃんは病院のベッドで寝てて、ふがふがと「シソはもっと細かく切らんといかん。言っといて!」と伝えてくる、そんときのイメージ。ばあちゃんの手を握って、背中を抱いて、がんばれがんばれ、オレもがんばるけん、ばあちゃんもがんばってね、って言いながら泣いたまま。涙の前借りなんかな。それとも実感が湧かんからなのか、訃報が入ってきたとき、冷静やったし泣けなかった。病院で会った時、直感で「先は長くないな」と思って悲しさカバーをそっとしてたかもしれん。

 

先日、オレ自身意識が無くなって倒れてしまったこともあって、人生、何があるか分からん。ただ、ただね、帰省したタイミングで元気なばあちゃんに会えて会話ができたり、倒れた後に検査したけど大きい病気ではなかったりと、オレは持っとると思う。恵まれとると思う。せやから、生きなきゃいかんね。イカ

 

生きるのしんどいし、面倒くさい。心がくさくさせんごと、たまーに笑えるイベントとかあるけど、大変やん。でも、やっぱり生きているからには生きとかなイカンばい。

 

 

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