秀逸な話

秀逸(言いたいだけ)な話。

御殿場の秀逸な話

拝啓 オレは元気です。

先日はパート先の大学生の子(オーくん)と飲みに行った。「内定祝いしちゃるわ、おごるけん飲みに行こうや」と誘ったものの、真の目的としてはビールが2時間飲み放題で499円の店に行き、たらふく麦酒を胃に流し込み赤ら顔で気持ちよくなりたいという思考があった。ソロで行った場合、飲みすぎて千鳥足、顔は真っ青ブルーバードみたいになって帰りの電車に乗れない不安があったので、なんやかんやと理由をつけて、人と一緒に行くことにした。

 

オーくんは21歳。今年22歳。しょーもない話ばっかした。女とか男とかそういう話は一切なかった、というと語弊がある。なぜか。自分は男と付き合っていて今年で同棲して4年経つと話はしたので、ちらっと男の話はした。そのときにオーくんは「え?男同士って結婚できないんですか!?」と驚いていたので彼は、どっか違う国、あるいは世界線で生活しとるのかもしれん。

 

飲んでる最中、隣の席にいた老夫婦の旦那さんに「もしかして九州出身ですか?なんだか懐かしい言葉が聞こえてしまって、つい話しかけてしまいました」と人間が撲滅したあとの世界で人間を見つけた人間みたいな感じで声をかけてきた。オレも嬉しくてノータイムで返答しちゃうよね。「福岡出身ですけど、どちらなんですか?」「長崎の五島です」「いいですね、五島。おばあちゃんの実家が五島なんですよ」みたいな話をしたり。今年で上京して4年。方言は相変わらず抜けん。こういうやり取りあるけん、居酒屋が好き。

 

オーくんはあれやね。オレと似とる。1言多い、素直なやつ。我ながら憎めん。そういうシンパシーをバンバン感じたけん、楽しいやん。やから、ベロベロに酔っ払ってしまいました。次の日オーくんに「タナカさん声めちゃくちゃ大きくてホームの人全員見てましたよ!」って言われるくらいに。

 

上記のように若いヤツと飲む機会があれば、別の日には40歳?45歳?よー分からんけど仲良い先輩とグリーンラベル飲んでガハガハ笑うみたいな日もある。歳をとると友達ができない、なんてよく聞くけど今のところそういうのは無いなぁ。日々、出会いみたいな。それは言い過ぎか。

 

酔うと時々、あの日、会った人はどうしてんのかなぁと考える。「クラブに行く途中、話しかけてきて一緒にクラブへ行ってそのまま置いてきたスケーター」「仕事を辞めたいと常に言う男」「明らかにやばい場所でスケベな事やってた巨根」「年齢不詳なのに自分のことを『姐さん』と呼んで。友達だからタメ口で喋り!と何回も遊びに行った姐さん」「イラマチオが好きな男性」「実家が歯医者の歯並びめちゃいい男の子」「米農家を継ぐためにバンドをやめた先輩」「金が無さすぎて鈍行列車で福岡に来てたヤツ」とかね。あげればキリがない。

 

オレは元気にしとるし、友達とワーワー言いよる。なんかの縁で彼氏ができて同棲しとる。バリバリに働いとるわけじゃなくて、パートでポロポロ働きよる。

 

みんな違う人生歩みよって、縁があったらどっかで交わる。それでいいよなぁって思う。たまに酒が飲めてふらっと遊びに行けたらそれでいい。

 

 

 

 

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